これは、その世界での活動を通じて、現実での生活を維持することができることを表します。これが達成されれば、仮に24時間365日そこにいても現実での生計を立てられるので、いる時間の制約がなくなります。結果として、その世界には経済圏、価値とお金の交換の流れが出来上がります。私たちは、Play To Earnのような要素はあくまでも目的ではなく、ずっと居て住み続けることを可能にするための手段だと考えています。
2022年現在において、「現実」以外にこの条件をすべて満たす世界はあるでしょうか。VR ChatやNeos VR、マインクラフトはユーザーがコンテンツを生産し続けるため「尽きない」が、現在は生計を立てられる手段には乏しいです。 FINAL FANTASY XIVやFortniteのようなMMOゲームは1日10時間以上プレイする人もいて「ずっと居たいと思える」が運営のコンテンツ生産に縛られているためいずれ尽きる上、生計を立てられないためずっとやっていることができません(そのため、ずっとやっていると廃人などと呼ばれます)。Axie Infinityでは生計を立てている人もいるが、ずっと居たいと思えるかは怪しいし、できることの幅も狭く、世界というよりはあくまで現実上の遊びに過ぎません。
よく、スタートアップにおいてブランディングはいつから何をすればいいのか?という疑問を聞くが、今回はスタートアップのブランディングのための強力なツールであるBVS(Brand Value Sheet) について紹介する。LAPRASでも最近BVSを作りブランドの目指す姿を明らかにしたので、その事例も交えて紹介したいと思う。
BVSとはなにか
BVSというのは、Brand Value Sheetの略で、一言でいうと自社のブランドのあるべき姿・理想の姿をまとめたシートである。ブランドには様々な定義があるが、ここでは「消費者(広義にはそれ以外のステークホルダーも含む)が自社のことを考える時に想起するユニークなストーリー」[1] のことを意味する。いわばブランドというのは消費者が自社について勝手かつ独自に思い浮かべるストーリーで、それを自社の目的に沿うよう意図したものに変えていくというのがブランディングおよびブランドマネジメントというものだ。BVSの各項目やLAPRASのBVSの例は後述する。